2015年受賞
奨励賞 (審査委員長賞)
A-03-00709-2015(33)

竹中大工道具館新館

株式会社竹中工務店(大阪府) / 株式会社乃村工藝社 (東京都) / 公益財団法人竹中大工道具館 (兵庫県)


ソーシャルデザイン部門
建築・空間分野
店舗・施設関係/子育て・学習施設

日本で唯一の大工道具の博物館「竹中大工道具館」が創設30周年を機に移転し、「人と自然をつなぐ、伝統と革新をつなぐ」をテーマに、道具の保存・展示に加え、職人の技と心の記録、木の文化の理解促進、伝統のものづくり支援など、より幅広い活動を行うため、新たな一歩を踏み出した。六甲山麓の都市の中の森に、地下2層に常設展示室と木工教室を、地上部に鉄と木のハイブリッドによる多目的ホールを設け、緑の中にある平屋の佇まいの和の空間を創出した。7つのコーナー展示、国内外の著名な工匠との協働による実物大模型、職人による伝統的技術とアルミ・鉄・コンクリートにまつわる現代的技術―それぞれの粋を集めた「現代の職人の技と心」を随所に編み込み、大工道具の世界の広がりと豊かさだけでなく、伝統のものづくりに新たな刺激を与える場を目指した。

評価のポイント

日本で唯一の大工道具の博物館として、職人技術や先進技術を空間に使い、木の魅力を伝える意匠性が高いミュージアムとなっている。技術展示とともに、木の素晴らしさや木と触れ合う楽しさを体験するワークショップなどを実施しており、日本の木づかいの伝統から技の習得まで次世代へ伝えるべきコンテンツがあることを評価した。

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