2015年受賞
奨励賞 (審査委員長賞)
D-02-00146-2015(29)

人間の快適性に及ぼす木材の触覚、視覚及び嗅覚刺激の効果の解明

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所(茨城県) / 京都大学大学院 農学研究科 森林科学専攻 生物材料設計分野 (京都府)


ハートフルデザイン部門
調査・研究分野
調査・研究/木材利用の人への効果・効能に関する調査・研究

人間にとっての「木材の良さ」を、木材の物理特性を計測し、測定値から説明する従来の研究から発想を逆転させ、「人間」を測ることにより解明する研究を先駆的に進めている。これまで、血圧や脈拍、脳を流れる血液などの動態から、木材が嗅覚を通じて人をリラックスさせることやパソコン作業中のストレスを軽減することなどを明らかにした。木材の見た目や手触りによる影響についても検討を進め、手触りの影響について嗅覚と同様の手法で評価できる可能性を見いだした。研究成果については、「木材の良さ」につながるデータの蓄積を進めるとともに、確立した評価手法を「五感刺激を評価できる森林総研メソッド」として広く一般に提案していく計画である。加えて、研究成果をわかりやすく取りまとめ、企業、団体、行政等へ発信し、関係団体と定期的に成果提供及び意見交換を行い、「木材の良さ」の普及とニーズの把握に努めている。

評価のポイント

「木の良さ」を最新技術によって研究、科学的な裏付けを実施している意義ある取組。木材の特性ではなく、それを受け取る「人間」に着目した点に唯一無二の価値がある。
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